ゾラ・一撃・さようなら

ゾラ・一撃・さようなら (集英社文庫)

ゾラ・一撃・さようなら (集英社文庫)

主人公は、ある品物を取り返して欲しいと美人の依頼者に頼まれる。
その品物の持ち主は、ゾラという凄腕の殺し屋に狙われているらしい。
ミステリーだと思うと、トリックがしょぼいとか思っちゃいそうですが、
森博嗣作品にはそういうの求めてないので、とても楽しく読めました。
事件+ラブコメみたいな…こういうの大好きです。
かなりキュンキュンしながら読みました 笑 ほんとにときめきます。
それにギャグのセンスが好み。
緊張感の有る、真面目そうなな文体に、さりげなくギャグが入ってるのが好きです。
気付かない人は笑うとこだと分からない程度の、サラリとした笑いがツボ。
ところで森作品に出てくる登場人物の暮らしって、面白くて好きです。
よくある、屋敷に済む金持ち!ってのじゃなく
何かを切り捨てたり、逆に妙なところにこだわりが有ったりで、
人やお金、時間の使い方が変わってたり、でも妙なリアリティがあります。
ちょっと想像できないものをかいま見せてくれるかんじがしてワクワクします。
そういえば、森作品の探偵役って、推理をだらだら披露するよりも、思いきりの良い決断と行動が見所なのが多いですね。