読んだもの アンチ・ハウス

アンチ・ハウス

アンチ・ハウス

森博嗣 究極の「工作室」
森博嗣さんがガレージ(兼工作室)を先輩の建築家 阿竹克人さんに設計してもらうやりとりをまとめた本。
森さんの、家を建てる事に対する考え方が書いてある本なのかと思ったら(序盤はたしかにそんな感じだ)、
なかなかスリリングな場面が多くて面白かった。
途中で風致地区であることが分かって、
木を植えるとか植えないとかで市とのバトルになるのです。笑
理路整然とした森さんの反論が読んでて緊張感あります。
このへんの話は、私の兄弟が建築の仕事をしてるので話を聞いてみたら
実際、高さ何メートルの樹がどうこうとか、いろいろあるらしいです。
そういう話のきっかけになったという意味でも、読んで良かったな。

後半は、お金の話でまたもや緊張感のあるやりとりがあって、そこも面白かった。


ところで、4次元立方体(を3次元に投影したもの)の話が出てきます。
有限と微小のパン」にも出てくる話ですね。
これって、なかなか専門でない人には想像しにくいと思うのですが…
森さんの講演を聴きに行った事が有って、
そこでそのモデルが全員の席に回って来て、手に取ってみることが出来たので
今回も少しイメージしやすかった。
今は森さんは人前に出て来ないだろうから、あの講演を聴けたのは貴重な体験だったな、と改めて思ったのでした。