コズミック流

コズミック流 (講談社文庫)

コズミック流 (講談社文庫)

密室十一「宅配ピザの密室」まで。
この厚い本を再読するというのは疲れるかと思ったけど、意外とサラサラと流れるように読み進められる。
「流」の半分をすぎたあたりからようやくJDCのエピソードが絡みだした。
彩紋家事件」を読んだ後に現代のJDCの話を読むと、また違った感想を抱く…
密室殺人ばかりを起こす「密室卿」が相手だから、「部屋時閉じこもっていたら安全」というわけにはいかない、むしろ密室だから…という皮肉な描写にはニヤリとさせらる。
いまのところ、奇妙な作品を読んでいると言う感覚はない。
むしろ、被害者達の人生、人間関係を、この少ないページで描いているのには素直に感心する。(20ページ弱のあいだに、被害者を主人公としたエピソードと、殺人までが起こるのだから)