僕たちの好きだった革命@精華小劇場

HPF2007, 金蘭会高校演劇部「僕たちの好きだった革命」(作:鴻上尚史、原案:堤幸彦)鑑賞@精華小劇場。
先生の案内で「関係者席」へ座るw。

学生運動の活発だった1969年、一人の高校生が機動隊のガス銃に倒れ意識不明となった。
30年後に目覚めた彼は、高校に復学を果たしたが…
(以上HPFのパンフより)
面白かった。有名な作家さんらしいから、DVDとか出てないかな?もう一度見てみたい。
ある意味タイムスリップもので(主人公にとっては)。
他の時代とのギャップが笑いや皮肉として楽しめるんで、タイムスリップものは好き。
歌が重要なポイントになってるのも、なんか好きだ(かなり金蘭オリジナルの要素が入ってそうだけど、どうなんだろ)。

復学してすぐの主人公は、今日のクラス会の議題は何だ、と戦う相手を求めるかのように、クラス委員につめよる。
何か問題をみつけては、議論をしようとする。
他のクラスメイトたちは、彼の暑苦しさにうんざり。
この、現代の さめた感じと彼の熱さが、この作品でのギャップなわけか。
タイムスリップものにおいて、主人公は完全に断絶された状態ではなくて、だいたいどこか自分の生きた時代との接点が有るわけですが…
この作品では、30年前の学生運動の仲間たちが、現代とを繋ぐ接点、と言えなくもない(それは同時に 生徒たちの親の世代でも有る)。
最初さめていたあるクラスメイトも、自分の親のことを知りたいという気持から、彼に同調するようになる。
そして空回りしているかに見えた主人公の活動はやがて…


彼の姿を見てると色々思うところがありました。
まず、彼が病院で眠り続けていた30年。
それは失われた30年なのか?
いや、彼は30年前の熱気をもったまま現代にやってきて、
だから現代でも熱くいられて、だから何かを変えることができて。
突然30年後に来たからこそ、自分たちのやったことがどんな事を残したかをハッキリ見ることができて、
だから何かを変えられることを知っていて。
それに、歳を取った事をまったく気にしてないのが格好良いと思った。
もうひとつ。
「何かのために戦うのじゃなくて、戦うための何かを無理矢理探してるなあ」なんて思っていたのですが。
複数の人がいて、一緒に何か戦って、熱くなることができたら…熱くなったら溶けるし、溶けたらひとつになるし、なんか人類補完計画だなあ…wとか勝手に妄想した。


こっから劇団員のこと。
なんといってもヒロイン(未来)役のひとが良すぎでした。
雰囲気有って、勢いじゃなく、表情と声で見せれる人だ…。
ちょっとYUIに似てる、といったら褒めすぎでしょうか、顔立ちも、ちょっと体温低そうなところも似てます。
どっかの小劇団にこんな人が居たら、毎回観に行くだろうなあ、と思う。
(ひとり違うタイプの役者さんだから余計に良いかんじに見えた、というのは有るかも知れないけどね)
それから主人公のひと、キンランエンゲキを観るといつも思うことだけど、ほんとに男に見えるからすごい。
男装の麗人でもなく、美少年でもなく、男だよなあ…(先生方もそう)
アジのとばしかたとか濁声とか、サマになってるし。
声と言えば、一年生にむちゃくちゃ声のでっかいひとがいて…
最初は「うるさいなあ…w」と思ってたんだけど。
途中から、その声の大きさだけでもう、ひとつのキャラクターというか(マンガ的キャラではあるけど)。
そのままのキャラクターでいてほしいw。

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