トリックスターズL

トリックスターズL (電撃文庫 (1174))

トリックスターズL (電撃文庫 (1174))

推理小説を模った現代の魔術師の物語、最新作
読了。不満も有るけど、なかなか面白かった。1巻よりはずっとよく思えた。
真相はけっこう面白い、うわっと思ったんです。
けど…この設定じゃあ、ありえないよなあ。っていう不満もある。
魔術って音楽みたいなもんなんでしょう?
だったら、チェスの対局してる前後で、先生はもう真相に気付いても良さそうなものだけど。
そうでなくでも、組織のひとたちは。。。
○○ダニットの問題と思わせて○○ダニットだった、みたいな構造になってるのも、
ある意味上手いんだけど…
不意をつかれたというよりは、
「こっちの方向は考えなくてもいいですよー。それより、こっちの謎を解いてくださいね!」
という風に作者の意図が感じられたのだけど。
考えなくても良いと切り捨てられてた部分が大事な箇所だった、というような不満を感じる。
読んでて面白い、雰囲気もある、だけど、深く考えると変。
ぜったいに、推理小説を思って読んではいけない。
推理小説を模った」作品だからね。。。
べつにフェアな問題/解答じゃなくても、トリックスターズに振り回される感じを楽しめればOK、
解きたいのじゃなく騙されたいという人に向いているシリーズなのかも。
なんやかんやで楽しんでるので、もう少し読み続けてみようと思います。
たぶん、ネウロを読むような気分で読めば、次からはもっと楽しめる気がする。
だとすると突っ込みを入れるのは無粋なのかもね。