明けない夜とさめない夢


タンデムローターの方法論」収録、西尾維新「明けない夜とさめない夢」再読。

初めて小説らしきものを書いたのは中学一年生の頃だ。
で始まる文章。
(ああ、前に読んだときの事、うっすら覚えてる。作中と同じ、京都駅の大階段をのぼった公園で読んだ気がする)
主人公は、京都の大学生で、小説を書くこともある。
私小説風なキャラ設定だけど、けしてただの私小説というわけじゃなく
作品内ではファンタジーのような出来事がおきいてる。


さめない夢というのは、小説家になるという夢のことなのかな。
主人公が、「小説を書く」ことを(まだ)「夢」であると思っているから、
夜は明けないのじゃないかな。
これって何かの暗喩?
それとも、主人公は夢の中にいて、だから自分の心情がそのまま世界に反映されてしまうんだろうか。

ていうか、主人公の名前、これ「いーちゃん」の本名だったりしないか?
西尾維新さんの私小説じゃなく、「いーちゃん」の書いた私小説、という読み方もできる気がする…)
主人公の名前が「い」で始まるので、反応してしまう。


もちろんこんなのは全部、考察以下で戯言以下、せいぜい妄想だけど。


ところで
「京都駅のそばには巨大と称される書店が二つ数えられ、その二つを総計すれば何十万冊という数」
というのは今は亡き近鉄百貨店の旭屋書店と、アヴァンティのブックセンターなんだろうな。
これが書かれたときは、旭屋書店が残ってたはず。
2011年現在は、ブックセンター(50万冊)のほかにイオンモールの大垣書店(70万冊)、少し落ちるけどヨドバシにも大垣書店があって、100万冊を軽く超える数の本が有るんですね。
この1年でいっきに本環境が充実したのが嬉しい。