私たちが星座を盗んだ理由

私たちが星座を盗んだ理由 (講談社ノベルス)

私たちが星座を盗んだ理由 (講談社ノベルス)

優しく、美しく、そして残酷な5つの物語。北山ミステリの真髄!
収録作「妖精の学校」読了。
北山さんらしい、ファンタジーすれすれの不思議な設定の学園が舞台。
読みながら真相をいろいろ推理した。
学校の授業では3つの教科しか教えないけど、その理由は…
たとえば、自然法則を教えるとマズい。星の位置や、太陽の位置…
たとえば、社会を教えるとマズい。なんらかの思想的なコントロールをしてるとか…
ラストの1行は予想外で驚き。
それが何なのかは分かったけど、
それが何を意味するのかは調べてみないと分からなかった。
(○○と○○だな、って単位は分かったけど、じゃあそれって何?というのが分からなくて。地図で調べるのはワクワクした)
なるほどそういうことか…たしかに、その場所に有るものは、舞台と一致する。
なんか今までと真相の方向性が違って、ゾクリとした。


「嘘つき紳士」も読了。
こちらは現実的な、ハーフボイルド的?クライムもの?な雰囲気の作品。
ミステリとしてだけじゃなく、文学的にもひねりが聞いてて面白い。
あれ、この短編集、もしかして「最後の一行」系でまとめてある??