夢幻紳士 怪奇編
高橋葉介「ヨウスケの奇妙な世界3 夢幻紳士 怪奇編2」。いずれの収録作も面白い。夢幻外伝より質が良い気がするのは、できの悪いのを外伝としたからだろうか。
シンプルで短い「昇降機」などは、昔の百貨店に対する懐古の念が湧いてきて、個人的にはユリイカ百貨店の「センセ」などを思い出したり。
「蜘蛛」は非常にベタながらも、蜘蛛の学名が出てくるあたりが微々たるリアリティを醸し出していていいね。
「半人形」は非常に好みのモチーフ。夢幻が何も分からないうちに終わってしまうのが、他の短編と違うテンポで面白い。
「花火」はもう、幽霊!それが凄く魅力的で、目から鱗というか。これはオリジナルの概念なんでしょうか。幽霊というもののキャパシティが気になる作品。
「蛇」。これは旦那のまぬけな顔が面白すぎる。