ゴーレムの檻

ゴーレムの檻 (カッパノベルス)

ゴーレムの檻 (カッパノベルス)

柄刀一「ゴーレムの檻」表題作読了。宇佐見博士の意識は1630年代の大英帝国へ。脱出不可能な独房に居る囚人との知恵比べ…。
現実世界で起こった方の事件は「普通に考えたらこうだよなあ」と思ったのが正解でした。オマケみたいな問題なので別に嬉しくないけど。ただし、難易度やスケール的にはオマケレベルでも、テーマに沿った重要なパーツでもあり、メインの謎を解くヒントにもなる(のか?)。この重要性が分からない人は、森博嗣のあの作品の意味も分からないだろうね。柄刀さんも、この作品を書くにあたってカナリ意識していると思うねん。
表題作だけあって面白いんだけど、独房の描写がわかりにくい。それが推理出来なかった敗因だと思いたくなる…が、重要な点を読み取らせないようにするのもミステリのテクニックのひとつだといえなくもない。それ以前に読み飛ばしてた可能性がでっかいのだけど。要再読(自分)。