まだ旅立ってもいないのに

まだ旅立ってもいないのに

まだ旅立ってもいないのに

天気がよかったので大階段の上の広場まで上っていて、福満しげゆきの作品を読む…
「カワイコちゃんを2度見る」と比べて、こっちのほうが文学的…というか、SFやホラーの要素はなくて、そのぶんミステリーに近い作風。
「子供が終わる子供が泣く」なんて、秘密基地と、年上の女性への憧れの、どうしてそんな気持ちになるのかよくわからない感が良く出てて、なんともノスタルジック。
「みか月さん」は「この街の殺人鬼」を軸にした?なんとも奇妙な話。新本格ミステリ作家かメフィスト系作家が書きそう。これ、とても好きです。
モウカル・ハナシ」はタイトル通りのハナシ。巧いなあ。この儲け話、元ネタとかあるんだろうか。
「つまらない映画の中の君とつまらない映画の中の僕」。構成の妙。
いままで読んできた作品はナチュラルに、私生活や妄想を書いてるように感じたんだけど(素でおかしいという意味)、この作品は「上手いなあ」と感じました。
こういうの、もう書かないのかな??