lovers 純情編

こっから公演別の感想。演出:大塚雅史、出演:宮川サキ、丹波実麻子。これビックリしました。なんと開演前から舞台でなんかやってるし。ホールの扉は開いたままでさ。面白い趣向やと思った。
 舞台の真ん中に、椅子が二つ。教室においてるような、鉄パイプと木でできたやつ。ジャージ姿の生徒(?)がひとり入ってきて、椅子の距離を調整したり、ラジカセを鳴らして踊ったりする。
 と、ここまでが開演前の何か。本番が始まる。ジュリエットが死んでいると思い毒薬を飲むロミオ。目を覚まし、死んだロミオを見て自分も死のうとするジュリエット。という有名なシーンから始まり、「おおロミオ」のシーンへとさかのぼる。 パンフの写真を見て「現代の日本を舞台にアレンジされてるのかな?」と思ってたのだけど、普通に当時のイタリアが舞台らしい。なぜか服装は2人ともジャージなんやけどねw
 部屋に居るジュリエットと、その窓の下に居るロミオ。このシーンも含め一切大道具なしで、二つの椅子だけを道具に最後まで演じてた。窓ごしのシーンとかはパントマイム風で面白い。喜劇なので、笑い要素もそこそこ面白い。
 そしてさらにさかのぼって舞踏会のシーン。ここが一番良かった。なんと椅子をダンスのパートナーに見たたて、実際に踊ります。これがとても格好良かった。格好良いといえば、ジュリエットとばあや、ロミオと神父様は一人二役で。これが入れ替わるときのジャージの扱いがかっこいい。光一くんや東の、ジャケットを使ったダンスを連想してしまった。
 しかーし、ここをすぎると急に退屈になるというか、脚本どおりの台詞を言ってるだけでメリハリがないというか、演出もギャグもないようなシーンが続く。これは勿体無かった。シェイクスピアものゆえ、何回も聞いたり読んだりしたことのある台詞なので、ただ言われても脳ミソが働かないんですよね。眠くなる。
 全体的には、可愛くて爽やかなかんじ。